北海道#2
[click to full size photograph] 小ぶりの JBL から流れるのは、ADIEMUS の Beyond The Century。
ノート PC のスクリーンを見つめていると、周囲のいろんな話し声が聞こえる。普通の喫茶店と少し違うのは、そこにキーボードを打つ音がまじるところ。
札幌駅のほど近くにある BizCafe。ここは、北海道エリアのベンチャー支援の一環として、つくられた喫茶店であり、コミュニケーションスペースである。店内には LAN や電源、ホワイトボードやコピーと言った、仕事用のファシリティーが用意されている。ノート PC を前にして、議論をする人、あるいは寡黙にプログラムを書く人。利用者の大半は、まだ 20代そこそこで、若い。そして、半数以上が女性だ。
机はやたらに広く、資料やら、機材やらを広げても余裕がある。O'REILLY のブックラックがあったりするところは、割と通っぽい(あくまで、「っぽい」)その机の一つを占領し、僕もポツポツとメールを書いたり、PowerPoint をいじったりして過ごしている。適度な雑音というか、周囲の活気が、いい刺激になる。
アイスカプチーノの氷がとけきっても、まだずるずるとキーボードに向かっている。悪くない居心地なのだ。
コンピュータ業界にいる人、あるいはそれに興味がある人も、札幌に行ったときには一度BizCafeに寄ってみるといいかも。コーヒーの出来は、残念ながらあまり良くないけどね。(安いからしょうがないか)
Photo:July 2001, Sapporo, Hokkaido, Japan, Contax T2, Fuji PROVIA 400F.
注1:Beyond The Century は、NHK の「世紀を越えて」のテーマ曲。
注2:なんかこの写真、前に見たことあるぞ、という印象があるかもしれませんが、微妙に違う写真です。
某月某日
パン屋の話の続き。
で、パン屋としてはどんなパンを作りたいのかというと、これはもう絶対に「生ハムサンドイッチ」だ。
ある日、ローマの駅で、朝飯を買うために売店に寄った。
ワラワラと、人が集まっているあたりに行ってみる。パン屋というか、弁当屋というか。混沌とパンが積み上げられ、肉がぶら下がっている売店。その Kiosk みたいな狭い店で、おやじが 2名、キビキビとサンドイッチをつくっている。イタリア語なんて読めやしないので、なにやら一番安いやつを頼んだ。
確か、300円ぐらいのものだっただろう。分厚いコッペパンのような大ぶりのパンに、厚切りで匂いの強いプロシュートを挟んだだけのサンドイッチ。それを紙袋に入れて、渡してくれた。味付けは無し。これが、めちゃくちゃ美味かった。肉とパン。それを、電車に揺られながら囓った。(ちょっと、のどが渇いたけど)
食肉の輸入自由化に伴って、日本でもいろんな生ハムを食べられるようになった。だから、生ハムのサンドイッチというものも、たまに見かける。レタスとか、オリーブとか、具がいっぱい入ったヤツ。しかし、ただ単にパンに生ハムを挟んだだけの、シンプルなものは見たことがない。あの時食べた、お弁当的「生ハムサンドイッチ」には、まだ巡り会っていないのだ。
だから、うちで売る。(いや、別に開店することが決まっているわけでも、なんでもありませんが)
まあ、あんまし人気になりそうなメニューじゃないんだけど。
注1:生ハムサンドイッチは、言うまでもなく、自分でつくろうと思えば作れます。なるべく厚切りで、塩分控えめのプロシュートを入手すると良いと思います。
某月某日
パン屋になろうと思っている。
パン屋は朝が早い。早起きの苦手な僕にとって、それがほぼ唯一の障害である。気温が低い朝のほうが、確かにパンをつくるのには向いていそう。だからといって、他の時間帯では絶対にできない、というわけでもあるまい。
考えてみれば、帰宅間際の OL を狙って、夕方に焼き上がるパン屋というのは、案外儲かりそうだ。そういうビジネスモデルのパン屋というのは、あまり見たことがないが。
午後 8時から焼き上がる、夜のパン屋。
どうかなぁ?
注:正確に言えば、パン屋という選択の可能性と実現性について、ときたま考えているということだ。
某月某日 ??? #1
[click to full size photograph] むっ、窓の向こうに見える建物は、、。
薄曇りのとある休日、かねてから「どうもあるらしい」と噂の場所に行って来た。
それは、ムーミン谷。建物は、もちろんムーミンの家だ。
海で入水自殺をしようとしたムーミン。それを偶然助けたのが、生き別れの両親であるところのムーミンパパとムーミンママ。ムーミンの原作というのは、けっこうキビシイ。意外とみんなが知らない、本当のムーミン。
なかでも、フローレン(ムーミンのガールフレンドね)は、そうとう厄介なワガママ娘。同性の友達からは「あの子、たいしたもんよねぇ〜」とか影で言われてるタイプだ。
「こういうの好きでしょ」そびえるムーミン屋敷を目に、わくわくしている僕に、友達が話しかけた。(つづく)
Photo: May 2001, ムーミン谷, Contax T2, Fuji-Film.
某月某日 北海道#1
[click to full size photograph] 夏の北海道を、初めて訪れる。
胸一杯にシロツメクサの匂いを吸い込んで、寝っ転がった。サラリとした風が吹き抜ける。
草むらは初夏。この季節の、北海道の気候というのは信じられないほど、気分がよい。空気が、輝いている。
「朝飯」を食べにやって来たのは、サッポロビール園。ここに来るのは、6年ぶり。以前と違うのは、食べ放題は頼まなかったこと。そして、肉は冷凍ではなく、ちょっと高い生のラム肉を注文したこと。僕はもう学生じゃないので。独特の匂いのするラム肉を、ちょっと塩分濃いめにしたタレで食べると、幸せな気分。厚めに切られたラムのロースが、ジンギスカン鍋の上で、芳ばしく焼けていく。それにしても、ここってこんなに美味しかったっけ?
タクシーの運転手は、「とってもじゃないけど、東京でなんて生活できないですよ」と言っていた。ビール園の庭に寝っ転がって、空を見ていると、東京に帰るのがばからしくなった。
Photo: July 2001, Sapporo, Hokkaido, Japan, Contax T2, Fuji PROVIA 400F.
注:写真は、フィルター等はいっさい使ってません。風と、やまかんシャッター速度による結果。
某月某日
[click to full size photograph] 最近気に入っている本。「村上レシピ」。文字通り、村上春樹の作品に出てくる料理の、レシピ集だ。
たまたま入った本屋で買ったこの本。ちなみに、一緒にレジに持っていったのは、「コンタックスTシリーズのすべて」
さて、この「村上レシピ」は良くできている、気がする。気がする、というのは、ちゃんと読んでいないから。
近頃、どうも何かをちゃんと読んだりする気分になれない。いろんなことが変わっていって、考えている暇がない。でも、体はどこかに向かって進んでいく感じ。言葉も、心も、置き去りにしていく感じ。
村上レシピ。ぼんやり眺めるに、オレンジ色のシンプルな装丁、「おおまか、こんな感じに出来上がるのよ」みたいなノリの写真。わりと、作り方については、きちんと書かれている、ようだ。この本は、ただ眺めたり、置いておいたりするのに、良いみたい。
全レシピに、難易度表示付き。まずは、「フライドポテト」あたりから作るのがいいかも。
Photo: July 2001, Sapporo, Hokkaido, Japan, Contax T2, Fuji PROVIA 400F.
注2:村上レシピ、台所で読む村上春樹の会、飛鳥新社、2001.7.15、ISBN4-87031-471-1
注3:「フライドポテト」は、ジェイズバーの基本メニューですね。ビールと一緒にどうぞ。