港を見下ろす公園で、
海風に吹かれて、眠る。
その日は暑かった。
だから猫は、ひんやりしたコンクリートの木陰に、伸びている。
港の見える高台の、誰も来ない公園の木陰で、眠っている。
午後の一瞬の微睡みのような、そんな瞬間を生きるのだろう。
その日、京都はこの冬一番の冷え込みになった。
早朝、吐く息は白く、ピリッと冷えた体に、トロトロに炊かれた朝粥はなんとも美味だった。タクシーに乗り込むと、運転手は「これで、ようやく京都の 冬らしくなってきましたわ」と言った。そして「それでも、あとは氷が張らんと、ホントに京都の冬とは言えませんな」と続ける。
なるほど、寒さこそが、京都の冬。底冷えのする市街は、なんとも寒々しい。冬は、寒い。それが四季というもの。
お寺の本堂に、野良が丸まっている。カラカラと乾いた寒風が吹き抜け、庭師が松の木に正月の準備を施している。
年の瀬の風景。